コーヒーカスから作る培養土"COFFEE SOIL" ~廃棄物を「資源」に変えるオニバスの取り組み~
「年間2300万トン」 この数字はコーヒーの生産と消費によって発生する廃棄物の量。量もさることながら、抽出後のコーヒーカスからは、温室効果ガスの一種であるメタンガスを発生させることが知られており、環境問題にも発展しています。あまり知られていませんが、海外ではこの「コーヒー廃棄物」に関して先進的な取り組みが積極的に行われています。 フィンランドのスタートアップRENSはコーヒーカスから強度の高い糸を開発。 デンマークのKaffe Buenoは、グルテンフリーの小麦粉「Kafflour」を。 ベルリンのkaffeeformや、シドニーのHuskeeはコーヒーかすからコーヒーカップを。 ベトナムShoeX Coffeeは、コーヒーカスを使った素材で、靴やフェイスマスクを製作販売。 SDGsが叫ばれるいま、持続可能な社会を実現するために、コーヒー業界でも様々な取り組みが行われています。オニバスコーヒーでも、廃棄されるコーヒーカスを培養土にアップサイクルしたプロダクト「コーヒーソイル」を去年から製造・販売を行っています。「アップサイクル」とは、役目を全うした「本来ならば廃棄されるような物」を再利用し、価値の高いものに姿を変えること。 コーヒーカスを捨てずに循環させるこの試みは、昨年の第一弾リリース時に多くの反響をいただき完売しました。2年目となる今回も先日ついに完成!オニバスコーヒーの店頭やオンラインショップで販売再開しています。 今回はコーヒーカスから作る培養土"COFFEE SOIL"ができるまでのお話です。 オニバス”COFFEE SOIL"の始まり オニバスコーヒーではドリップコーヒーを1杯作るために13gのコーヒー豆を使用しています。仮に1日100杯ドリップコーヒーを淹れたとすると1日1.3kg、1ヶ月ではなんと約40kgのコーヒーカスが出る計算になります。このコーヒーカスはオニバスコーヒーから排出される廃棄物の多くを占め、事業廃棄物として処理することになります。 しかしコーヒーはもともとは農作物。コーヒーカスも植物性の有機物であり、微生物の力を借りて分解すれば自然に還るもの。水分を含んでずっしりと重たくなったコーヒーカス入りのごみ袋を毎日捨てながら、環境負荷の大きい焼却処理にするのではなく「有機資源」として有効活用させる手段はないかと模索していました。 そこで出会ったのが、原宿・渋谷・恵比寿などの都市での農業活動を通じてコミュニティを創っている非営利団体Urban Farmers Club代表の小倉さんです。そして小倉さんのご紹介で、東京都三鷹市で鴨志田農園を営む鴨志田さんにもご協力いただき去年からオニバスコーヒーから出るコーヒーカスを使った”COFFEE SOIL"作りが始まったのです。 オニバス”COFFEE SOIL"の作り方 COFFEE SOILといっても、コーヒーカスをそのまま撒くと、腐敗して異臭を発したり、土中のバランスを崩し植物の成長を阻害したりと逆効果になってしまいます。 そこで重要なのが「堆肥にすること(=コンポスト)」。堆肥化とは有機物を土中や空気中の微生物のはたらきで「完全に分解すること」です。完全に分解したものは安全に土に還り、さらには土中の環境を整えることができるのです。農作物の残渣を堆肥にして土に還す循環農法は昔から行われており、一部のコーヒー農家ではコーヒー豆を精製する際に排出されるコーヒーチェリーの果肉を堆肥化させて有機肥料として使っている例もあるんですよ。 では、実際の”COFFEE SOIL"作り方をご紹介します。 ・材料を集めて乾燥させる 昨年11月、まずは材料となるコーヒーカスを集めることからコーヒー堆肥づくりは始まりました。 今回仕込んだのは、奥沢・中目黒・八雲・渋谷・外苑前(今年3月閉店)の5店舗分のコーヒーカスと、焙煎時に排出されるコーヒーの薄皮です。コーヒーカスは、堆肥化しやすいように他のゴミと完全に分別してから、各店舗である程度乾燥させて収集。1週間で約280Lもの量になりました。...

初公開!お客様がみえないONIBUSカウンター越しの攻防〜バリスタ×ドリップ×レジ、3人が奏で...
ONIBUS COFFEEでのドリンク提供スピードを意識してご覧になったことはありますか? 私たちオニバスコーヒーでは「クオリティ」という言葉の定義を、コーヒーの品質や味だけでなく「提供スピード」も含めています。 ・レジの人はどういう順番でバリスタへオーダーを伝えるのが簡潔で漏れがないか? ・各ポジションのスタッフ全員が、いかに無駄な動きを減らし最速で皆様へコーヒーをお届けできるか。 我々はここを何度も議論して「店舗オペレーション」を設計しています。「簡潔でスマートかつフレンドリーなコミュニケーションと、クオリティの高い最高の一杯をお届けしたい」これこそが、オニバスコーヒーが大切にしている想いなのです。 今回は、オニバスコーヒー全店舗ひとりひとりが徹底している「店舗オぺレーション」の秘密を、著者が在中している中目黒店を例に、徹底解説します! <ONIBUS流オペレーション徹底解説!> 大切なのは、各ポジションごとの動き。中目黒店では、①レジポジション②ドリップポジション③バリスタポジション、と基本は3人のオペレーションでまわしています。 ①レジポジション お客様のオーダーを聞き、それを正確にバリスタへ通す役目。ただオーダーを通せばいいというだけではなく、様々なオーダーが重なる中でそのドリンクが確実に作られているかをきちんと確認し、お客様へ提供されるまでのスピードをコントロールしなければなりません。 実は、全ポジションの中で一番難しく、オペレーションがスムーズにまわるかどうかの要と言っても過言ではありません。簡潔に分かりやすく必要な情報を全て伝える、その通し方が肝。 我々が考える、スマートなオーダーの通し方の基本構造はこのようになります。 まずお客様から注文をいただいたら、最初にカップ(店内用かテイクアウト用)と、サイズを他のポジションのメンバーへ伝えます。この時点で他ポジションのメンバーは適切な容器を用意します。 その後、エスプレッソ系であればそのエスプレッソが”シングルショット”か”ダブルショット”かを伝え、ドリップであればオリジン(豆の種類)を伝え、他のポジションのメンバーは必要な準備に取り掛かります。 次に、ホットかアイスか、ビバレッジ名、という順番で伝えることで、レジポジションは既にドリンク作成に取り掛かっている様子を確認すると共に、そのお客様のオーダーと合っているかダブルチェックを行っています。氷少なめ・シロップ入り・ラテ熱め、などのお客様のその他要望も漏れなく。 細分化して簡潔にオーダーを他ポジションへ伝えることで、スピード感をもってお客様にドリンクを提供することが可能になります。しかし、さらにもうワンテンポ迅速にオペレーションをまわす為に、お客様との注文のやり取りをバリスタが聞こえるように、敢えてオーダーを「復唱」しています。オーダーを通す際に飲食店でよく行われているのは、レシートを印刷して並べたり、メモや伝票に書き留めたり。我々はそのようなことはせず、少しでも早く、全情報をバリスタへ口頭で流すことで、素早くお客様の商品が提供できる体制を構築しています。 ②ドリップポジション ドリップコーヒーのクオリティを管轄し、かつレジとバリスタの掛橋となる役目。 ハンドドリップのオーダーが入った際にドリンクを作りながら、あるいは目の前で出来上がりを待たれるお客さまと会話をしながら、レジとお客様のやりとりに耳を向け続けています。それを確実に聞き分け、どんな作業から取り掛かるのがベストであるかを理解していることが重要になってきます。 また、出来上がったドリンクを提供するのもこのポジションの役目。どのお客様へどのドリンクが渡るべきかをしっかりと認識しており、お声かけをします。 このように一度に多くのことを平行して行う必要があるので、四方八方に意識を向けることや洞察力が試されるポジションと言っても過言ではありません。 このポジションの人は上記の任務に加え、バリスタが動きやすいようにしっかりと動線を捉え、常に細やかな補佐をしていくことも必要になっていきます。 ③バリスタポジション エスプレッソ系ドリンクのクオリティとスピード感を保ちドリンクを作り続け、味にフォーカスする役目。お客様へ美味しいドリンクを淹れ続けることが何よりもの任務です。 エスプレッソは気温や湿度、焙煎日の変わるタイミングなどによって1日を通して必ずと言っていいほど、味わいが変化します。その変化をしっかりと踏まえ論理的に、かつ自分の味覚や視覚を頼りに調整をし、クオリティを維持し続けなければなりません。 調整のタイミングで味が決まらずドリンクの作成と提供までに時間が掛かってしまうと、出来上がりを待つお客様が増えてしまい、一旦オーダーを止めなければならない事態になり兼ねません。バリスタがいいスピード感でクオリティを保ち続けるからこそ、レジの人がスピード感をもってオーダーをコントロールしていけるのです。 ”オニバスコーヒーの味”を司るポジションとなるので、まずはエスプレッソマシンとコーヒーに真正面から向き合う集中力を要します。それでも、コーヒーばかりに集中してしまうと周りが見えなくなってしまうので、もちろんバリスタも他ポジション同様、常に顔をあげ周りに意識を向けることや細やかな気づきが必要なのです。 <ONIBUSオペレーションで大切にしていること> Photo...

バリスタが語る自転車通勤のススメ!〜6年間自転車通勤をして感じるメリットとは?〜
ONIBUSの記事なのに自転車? そう疑問に思った方も多いかもしれません。ちょっとコーヒーの話とは違いますが、気分転換に気楽に楽しんでもらえると嬉しいです。 新しいライフスタイルが徐々に浸透してきた昨今、たまに行く出社での電車通勤に疑問を感じている方も多いのではないでしょうか?在宅ワークも増え、ちょっとした運動がしたいという方にピッタリな移動手段、それが自転車です。 ONIBUSでは自転車通勤のスタッフがとても多く、月に一度の社員MTGでは自転車屋さん?と思うほどの台数になることもしばしば。何気なく自転車通勤を始めたONIBUSスタッフも実際に継続することで多くのメリットを感じているようです。 そんな中、通勤はもちろんのこと趣味として自転車を乗り倒している筆者は、ONIBUS入社以来、ほぼ毎日片道約10km、往復で約20kmの自転車通勤をしています。休みの日には山へ行き、未舗装の道なき道を60-100km以上走破。そんな筋金入りの自転車乗りである筆者が自転車通勤をオススメする理由や、メリットなどをご紹介します。 1、とにかく気持ちいい! Igor Lypnytskyi on Unsplash シンプルに自転車移動は「とにかく気持ちいい!」です。 日の光を浴びて、季節や街の移り変わりを肌で感じ、進んでいく感覚は何にも変えがたい気持ちよさです。冬の朝は冷え込んでいて多少ハードですが、春夏秋の朝は気温も丁度良く、清々しい感覚を味わえます。慣れてくれば冬の朝も楽しめるはずです! 仕事が終わってからの帰路では、固まった体をほぐしながら今日あったことを考えたり、ちょっと嫌なことがあっても体を動かすことでリフレッシュ。当たり前といえば当たり前ですが、自転車は孤独な乗り物なので、一人が好きな方にもとてもおすすめです。自分のペースで寄り道できるのも楽しみのひとつ。自分にとっては、仕事とプライベートの切り替えとして自転車に乗ることがスイッチになっている感覚もあります。 2、時間・場所の制限が変わる Lukas Blazek on Unsplash これが一番大きなメリットかもしれません。自転車通勤を行うことで、公共機関を待つという「時間のストレス」から開放されます。もちろん終電も関係なくなるので帰りたいときに帰れますし、人と接することがほとんどなく移動することが出来ます。 そして公共機関に依存しないことで、「場所」という制約も軽減されることになります。最初はどうしても公共機関での移動の方が到着が早いですが、道に慣れてくるこんな道があったんだ!やこの道とこの道は繋がっていたんだ!など新しい発見が嬉しかったり。 ぎゅうぎゅうな満員電車に乗って出勤するのと、季節を感じ、外の空気を吸いながら出勤するのとでは仕事の始まり方、気持ちも大きく違ってくるのではないでしょうか。 3、気になるお店・場所を見つける Rabie Madaci on Unsplash 個人的にとても大きなメリットのひとつが「気になるお店や、場所を見つけること」です。自分の好きなルートを選んで移動することで普段の通り道では見つからなかった駅から少し離れたお店や、気になる場所なども見つけることが出来ます。 「毎日朝からあのお店開いているな。ちょっと早く出て寄ってみようかな。」 「この道とあの道が繋がってたんだ!」...

スペシャルティコーヒーとは? 〜コモディティコーヒーとの比較でわかる!スペシャルティコーヒーが...
「スペシャルティコーヒー」と「コモディティコーヒー」の違いはご存知でしょうか? 「スペシャルティコーヒー」とは、簡単に言えば「ある一定の基準を満たす最高品質のコーヒー豆」のこと。そして「コモディティ(=日用品)コーヒー」はスーパーなどで見かける、一般的に安価で流通しているコーヒー豆のことで、商品先物取引によって価格が決められ売買されるコーヒーのことです。別名「コマーシャルコーヒー」とも呼ばれています。商品名に”本格派”や”こだわりの”などの言葉がついていても、日本国内で流通しているコーヒーのほんとどがコモディティコーヒーに分類され、スペシャルティコーヒーはわずか1割ほど。世界中の多くのコーヒー農家は、このコモディティコーヒーの販売によって収益を得ています。 では、みなさんが普段自宅やコーヒーショップで飲んでいるコーヒーは「スペシャルティ」か「コモディティ」のどちらでしょう? オニバスコーヒーで扱っているコーヒーはすべて「スペシャルティコーヒー」です。オニバスコーヒーのお店で提供しているコーヒーや、購入したコーヒー豆はお店で飲んでも自宅で飲んでも、ブラックにしてもミルクや砂糖をいれても全部スペシャルティコーヒーです。 今回はオニバスコーヒーが日々提供しているスペシャルティコーヒーとは何かをコモディティコーヒーとの違いを比べながら説明していきます。最後まで読むと、普段のコーヒー選びが変わってきますよ! スペシャルティコーヒーの始まり まずはスペシャルティコーヒーが生まれたきっかけを。 コーヒーが一般的に飲まれるようになったのは17世紀ごろと言われています。その後、世界的に愛飲者が増えるとともに大量生産大量消費の作物となりました。コーヒーの価値は暴落し、生産者も苦しい経営のなか、質より量を求める時代が長く続きました。 そのような状況を危惧し「コーヒー生産者を守り、コーヒーの品質を上げていくことが、消費者のためにもなりコーヒーの未来をつくる」とアメリカでスペシャルティコーヒー協会(SCAA=Specialty Coffee Asociation of America)が設立されたのは1982年のこと。品質を大切にし、すぐれたコーヒーには適正な価格をつけ、安定した生産を実現させるために生産者に還元することを目的としています。 日本では2003年に日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ=Specialty Coffee Asociation of Japan)が設立され、日本におけるスペシャルティコーヒーの普及に努めています。 スペシャルティコーヒーの定義と特徴 私たちオニバスコーヒーが提供している「スペシャルティコーヒー」には、基準が存在します。SCAJが定義しているスペシャルティコーヒーとは以下の通り。 ”消費者(コーヒーを飲む人)の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること。 風味の素晴らしいコーヒーの美味しさとは、際立つ印象的な風味特性があり、爽やかな明るい酸味特性があり、持続するコーヒー感が甘さの感覚で消えていくこと。 カップの中の風味が素晴らしい美味しさであるためには、コーヒーの豆(種子)からカップまでの総ての段階において一貫した体制・工程・品質管理が徹底していることが必須である。(From seed to cup) 具体的には、生産国においての栽培管理、収穫、生産処理、選別そして品質管理が適正になされ、欠点豆の混入が極めて少ない生豆であること。 そして、適切な輸送と保管により、劣化のない状態で焙煎されて、欠点豆の混入が見られない焙煎豆であること。 (中略) スペシャルティコーヒーの要件として、サステナビリティとトレイサビリティの観念は重要なものと考える。”...

スペシャルティコーヒー焙煎完全解説!〜ONIBUSのローストプロファイル全部見せます!!〜
スペシャルティコーヒーを浅煎りでおいしく焙煎するには、ただ単純に焙煎時間を短くするだけではなく、豆の持っているポテンシャルを最大限に引き出す必要があります。ONIBUSでは適切な焙煎度合いで「苦味」や「酸味」だけではなくコーヒー豆が本来持つ「味わい」をできるだけ感じてもらえるような焙煎方法を目指しています。 今回の記事では、オニバスコーヒー独自の焙煎を詳しくご紹介します。前回の記事と合わせて、お楽しみください。「スペシャルティコーヒー焙煎(ロースト)の基本知識」 スペシャリティコーヒー焙煎の事前準備 さまざまな焙煎機や焙煎方法があり、色々な考え方がありますが、オニバスコーヒーでは焙煎機に設置されている温度計(ドラム内温度計と排気温度計)をパソコンと接続し可視化できるソフト「cropster」 を接続して使用しています。 このアプリケーションはローストプロファイルを可視化して、焙煎データをクラウドで保存してくれるものです。 焙煎を行う上で、最も重要な要素としては、一定にできる箇所や測定できるものは「数字として可視化し、把握すること」、「焙煎環境を整える」ことです。それは、デジタルやハードだけでなく、焙煎する人自身の体調やマインドも常にニュートラルな安定した状態を保つのが大切です。 その上で重要なフェーズを意識していくことで、焙煎の技術はより高まり品質の高いコーヒーを今よりも安定して焙煎できることでしょう。 https://www.cropster.com/ja/ では実際の焙煎を行うにあたり、注意しておくべきことをご紹介します。 焙煎時に気をつけること ・焙煎前の生豆の水分値を把握する ・生豆の温度を一定に保管する ・焙煎機をしっかりと温める ・ローストカーブと RoRレイトオブライズを相対的に読み取る 焙煎時間を決めるRoR (上昇率)について RoRとはRate Of Riseのことをいい、温度の上昇率を指します。焙煎中、釜内でどの様に温度変化が進行しているかを示す数値になります。例えば、30秒の設定でRoRが5であるとします。それは30秒ごとに焙煎機の中の豆の温度が5度ずつ上昇していることを示します。RoRは温度の進み方を素早く読み解くために利用するのですが、これによりローストを上手にコントロールでき目的の焙煎プロファイルを作成することができます。 一般的には30秒から60秒で設定していますが、オニバスコーヒーではRoRを60秒で設定しています。 ※RoRの温度は高いほど焙煎が早く進行していることを示し、 低い時は焙煎がゆっくり進んでいます。 また、焙煎開始直後の水抜きの時のRoRでは、温度が高いと、液体の濃度感が上がる傾向があり、カップはソルティな味わいになりがちです。1ハゼ前後でのRoRの温度調整で、甘さや酸質を調節することができるとも考えられています。しかし、それらは当然豆の種類、焙煎機の種類、環境によって左右されます。1ハゼから終わりまでのデベロップメントタイムのコントロールにもRoRは重要になってきますが、僕たちはあくまで”全ての工程で判断する”ことがが大切だと考えています。 ドライイングフェーズ(水抜き) コーヒー焙煎には重要なフェーズ幾つかあると言われているのですが、その一つが水抜き、「ドライイングフェーズ」です。この時、気をつけなくてはいけないことがいくつかあります。 よくある間違いは、しっかり水分蒸発をしようと思い、火力を強く与えてしまうことです。初期の段階で水を抜きすぎると、後半の焙煎の化学変化に関わってきます。また、酸が熱で分解してしまうので味わいがフラットになってしまう傾向があります。またソルティな味わいだったり、ドライな印象になってしまうことがあります。その時は焙煎後のカッピングで判断してどのようにカロリーを与えるかを検討していく必要があります。 それ以外にもいくつか気をつけなければいけない事があります。焙煎初期に迎えるドライイングフェーズでは、生豆内部の水分が蒸気となって豆の外部に向かって逃げようとします。その作用によっておこるティッピングやドラムの接触面の熱で起きてうスコーチングなどに注意をする必要があります。...

”メリットしかない”マイタンブラー! 〜まだ持ってない人は必見〜
みなさんはタンブラーを持っていますか? 近頃、コーヒーショップや雑貨屋さんなどで、手軽に購入できるタンブラー。既に、毎日欠かさず持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。タンブラーとは英語で「tumbler」と表記し書かれ、”タンブラーグラス”というガラス製のコップのことを指すそうです。そんなタンブラー、最近のものは柄も形も様々で、豊富なデザイン性があり個性的であるだけでなく、実はとっても実用性の高いものなのです! 我々ONIBUS COFFEEのスタッフ内でも、気づけばマイタンブラーをもち、毎日当たり前のように使っています。 ではなぜ今、タンブラーを使う人が増えてきているのでしょうか?題名にも書かせて頂きました”メリットしかない”タンブラー。 今回は、みなさんがお気に入りのものと出会えるように、タンブラーの魅力をお伝えします! <マイタンブラーを使うメリット> 飲み物の温度変化を防ぐ これはタンブラー最大のメリットといっても過言ではないのでは?つまり、冷たい飲み物は冷たいまま、温かい飲み物は温かいまま常に最高の状態で飲み物を楽しむことができます。しかも、氷を入れていても結露することもありません。製品にもよりますが、器が二重構造になっているものや、素材の熱伝導性を活かした保温保冷機能のあるタンブラーも販売されています。飲み物を美味しい状態で味わえ、それが持続するのは最高ですね! 形や容量は様々。季節やシーンに合わせて使える サイズ感は幅広く、コップの形をしたものや取手つきのもの、蓋つきのもの、飲み口の形も様々です。また、温度変化を防ぐ点からして、様々なシーンで使うことができます。コンパクトなもの、携帯性にも優れていて普段の持ち運びにも重宝します。また、アウトドア用としても大活躍です。朝晩の冷え込むときは、飲み物やスープを温めてタンブラーに入れておけば温かい状態をキープすることができます。 どんな用途でも柔軟に対応してくれるのがこのタンブラーです。 落としてもある程度の強度がある もちろん素材にもよりますが、大抵のタンブラーは主にステンレス製です。割れることはもちろん無く、形が変形したり、蓋が閉まらなくなることもほとんどありません。傷はついてしまうかもしれませんが、、、それも味。愛着です。プラスチックや金属、割れてしまうガラスや陶器などの素材もあるので用途に合わせて選びましょう。 節約になる タンブラーを持ち運ぶならまず、家からお水やお茶を入れていくことをお勧めします。もちろん、行き先のコーヒーショップで淹れてもらうのを目的に空で持ち出すときでも、せめて飲水だけ淹れていけば、喉が乾いてしまってもわざわざ購入する必要もありません。そう、節約です。行く先々で簡単に洗えて、中身を入れ替えられるのでとても便利で節約になります。 ペットボトルや缶飲料は大体安くて100円前後でしょうか。1日1本買えばひと月3000円弱の出費に…。チリツモです。 ごみに困らない 行く先々でドリンクをリフィルすれば、コンビニでペットボトルや缶飲料を買う必要が無くなります。日本は特に道端にごみ箱が設置されていることが少ないので、飲み切ったけどごみをどこに捨てようか、と悩んだり探し回ったりしなくて済みます。 タンブラー割引適用がある(し、増えてきている) 美味しいコーヒーは毎日飲みたいけど、その一杯の金額ってそれこそチリツモで、結構な出費になってしまっている、、、じゃあコーヒーを飲むのを我慢しようか、、、なんて思わないでください!毎日飲むコーヒーだからこそ、少しでも節約できたら嬉しいですよね。 いまでは、マイタンブラーを持って行けばドリンク代から割引してくれるお店も多くあります。プラスチックをはじめごみの削減が叫ばれている昨今、そのような取り組みをしているお店も少しずつ増えてきています。 たとえまだ割引が適用してないお店でも、ご自身のタンブラーにドリンクを淹れることを嫌がるお店も無いと思いますし、何よりお気に入りのマイタンブラーに美味しいコーヒーが入っている幸せといったら〜。 好みのデザインのものはずっと使い続けられる 上記のメリットに加え、自分の好みのデザインや、機能性、ちょうど欲しかったサイズ感!みたいなのものが見つかると結構愛着が湧いてきます。タンブラーがお気に入りのデザインだったら、大切にずっと、使い続けたくなりますよね。大事に洗って、使い続けて、落としてちょこっと凹んでも大丈夫。要は愛着です。 <マイタンブラーのデメリット> とはいえ、メリットばかりなはずはありません。購入前にはもちろん知っておきたいですし、使い続けていると不便な点も出てくるかと思います。デメリットもしっかりご紹介します。 少し重い 種類にもよりますが、多くのタンブラーは通常のカップに比べると重さがあるため、持ち運びや飲み続けるのが少し億劫になってしまうかもしれません。...
