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コーヒーはそもそもどこからきたの?〜コーヒーの伝播と品種の話〜

コーヒーはそもそもどこから来たの?~コーヒーの田藩と品種の話~

「朝起きて、コーヒーでも飲もう。」

日々の当たり前になりつつあるコーヒーはどこからやってきたのでしょうか。ブラジル、エチオピア、ケニア、グアテマラなどなど、今では世界各地でコーヒーが収穫され、私たちは簡単に美味しいコーヒーを楽しむことが出来るようになりました。今回はそんなコーヒーの歴史や伝説、また品種について少しお話してきたいと思います。

コーヒーの「品種」って??という方の為に、例えばいちごの「とちおとめ」や「べにほのか」のような種類があるのと同様、コーヒーにも種類があるということです。

コーヒーの品種には大きく分けて「アラビカ種・カネフォラ種(ロブスタ種)・リベリカ種」の3つに分けられますが、そのなかでも「アラビカ種」についてお話します。


山羊飼いのカルディ伝説

山羊飼いのカルディ伝説

まず初めに「山羊飼いのカルディ」という伝説をご紹介します。9世紀頃、エチオピアの山羊飼いであるカルディが、自分の飼っている一頭の山羊が牧草地を抜け出し、それを追いかけると赤い実のついた木がありました。落ちている赤い実を食べた山羊が突然興奮したのを見て、カルディも食べてみるとその素晴らしい美味しさに驚きました。この味を知ってもらいたくて近くの修道院に持っていくと、僧侶が認めず火に放り投げてしまいました。

すると、そこからとても美味しそうな香りがしてきて、すぐさま実を取り出し、お湯で煮出したのが「コーヒーの始まり」という伝説です。

この伝説には諸説あり、他にも色々なストーリーが語られているので気になる方はぜひ調べてみて下さいね。ちょっと面白いけどにわかに信じがたい伝説です。笑

ですが、ひとつだけ確かなことはコーヒーの発祥はエチオピアであるということです。


コーヒーの誕生の歴史

コーヒーの誕生の歴史

記述の残るコーヒーの歴史を遡ってみると、世界最古のコーヒーは9世紀頃にエチオピアのアビシニア高原で発見されたと言われており、その後アラビア半島に運ばれました。そこで栽培されたコーヒーのことをアラビアから取って「アラビカ種」と呼ばれ始めたと言われています。現在、私たちが楽しむスペシャルティコーヒーのほとんどがこの「アラビカ種」です。

アラビカ種とは

chart by Scary Good Coffee

※上図の右側に位置するのが「アラビカ種」です。

その後、時は経ち17世紀の大航海時代。

主に世界の覇権を握っていたオランダでは多くの植民地を獲得していました。コーヒーの栽培に興味を持ったオランダ人が植民地のスリランカで栽培を始めたことで大きく動き出します。コーヒーがヨーロッパを中心に楽しまれるきっかけになっていきます。

また、ほぼ同時期にインドに伝播していたコーヒーが、インドネシアのジャワ島でも栽培に成功します。

18世紀に入ると、ジャワ島で栽培されたコーヒーの苗木がオランダのアムステルダム植物園に運ばれました。この時に初めてヨーロッパにコーヒーの苗木がヨーロッパへとやってきたわけですが、この苗木こそが「アラビカ種」の中の「ティピカ種」の祖先と言われています。

時を同じくして、フランスのルイ14世にオランダ市長がコーヒーの苗木を寄贈したことで、フランスも植民地でのコーヒー栽培を始めます。このフランス植民地であるレユニオン島と呼ばれる島で栽培したこの「ティピカ種」が、土地や風土に合わせて突然変異を起こし、とても美味しいコーヒーが生まれました。これが「ブルボン種」の誕生でした。レユニオン島はブルボン島と呼ばれていたため、その愛称からこの名前になったと言われています。


産地それぞれに最適化するコーヒー豆

産地それぞれに最適化するコーヒー豆

上記で生まれたアラビカ種の「ティピカ種」と「ブルボン種」は、様々な土地に色々な産地に伝播することで、突然変異が起こったり、その土地独自の自然交配、または病気に強くなるよう人工交配が行われていきます。このようにして、産地個性の伴った味わいの違う個性的な品種が生まれていきます。もちろん現在進行形です。

ほとんどの産地では、どこから運ばれてきたコーヒー豆であるかを判別できるため、品種の変遷を追うことができます。ただし、エチオピアはそもそもコーヒーの発祥の地であるため、その祖先を追うことが出来ずエチオピア原種は「Ethiopian Heirloom(エチオピアンヘアルーム)」と呼ばれています。

現在はDNA鑑定なども進み、品種のより細かな振り分けを行っているところです。現代的。


おわりに

おわりに

これまでにもコーヒーの味わいについて、生産地、焙煎度合い精製方法などもブログで紹介してきましたが、コーヒー豆のこの「品種」もまた味わいの違いを作るひとつの要素になっています。

今回は、コーヒーの生まれた流れや、アラビカ種のブルボン種、ティピカ種のみについて書いてみました。品種については精製方法に負けるとも劣らずオタッキーな要素なので、今度はマニアックにONIBUS COFFEEオンラインショップで品種を見ながらコーヒーを選んでみてはどうでしょうか??

同じ生産国でも品種が違うと全然味わいが違くて面白いですよ!

秋本番!コーヒーが美味しい季節です。今日もコーヒーを楽しんでいきましょう!


執筆者:田崎将司