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ONIBUS COFFEEがタイで海外初出店!〜バンコク店オープンレポート〜
2023年4月9日にONIBUS COFFEEの海外初出店となる「ONIBUS COFFEE バンコク店」がオープンしました。バンコク店は、観光客にも人気のある旧市街エリアと言われる場所にある”Once again hostel"に併設されています。オープンに先駆けて日本から代表の坂尾・山田・蜂須賀がサポートに向かいました。チームメンバーの蜂須賀はながオープンの裏側をご紹介していきます!
ONIBUS COFFEE バンコク店のあるエリアをご紹介します!
バンコク旧市街内に位置するONIBUS COFFEEバンコク店
バンコク店はバンコクのプラナコーン区(Phra Nakhon)に位置していて、コ・ラタナコーシン(Koh Rattanakosin)というバンコク旧市街内にあります。西はチャオプラヤ川、東は運河に囲まれた島=Kohのようなエリアです(ラタナコーシン島やRattanakosin Islandという名前で聞いたこともあるかもしれません)。バックパッカーに人気のカオサン通り(坂尾もバックパッカー時代に滞在していたとか…)が近く、隣接するホステルには毎日バックパッカーがたくさん出入りしています。近くにはお寺があったり屋台や民家が立ち並び、活気ある古き良き街といった印象です。少し足を伸ばすと王宮や涅槃像で有名なワット・ポーも見れます。
コミュニティ内での人と人との繋がり
バンコク店のある通りには、ローカルフードのレストランや露店、キオスクが数多く並んでいます。露店は早朝から遅くまでオープンしていて、観光客だけでなく地元の人にも愛用されていることが伝わってきます。バンコク店にいると、地元の人同士の繋がりを度々目にすることがありました。プレオープン前から、すぐ近くのレストランのオーナーさんや、その知り合いのカフェオーナーさんも気にかけてちょこちょこ顔を出して様子を見にきてくれていました。同じ通りには、バンコクで人気の本屋さんの移転が予定されていたり、クラフトビールを販売するキオスクの家族が近くでクラフトビールバーを経営していたりと、コミュニティの魅力を感じる場所です。
ONIBUS COFFEE バンコク店がオープンに至るまで
バンコクオーナーThiとONIBUS代表・坂尾の出会い
ONIBUS COFFEEバンコク店のオーナーThi(ティ)とONIBUSの代表の坂尾が共通の知人を通じて出会ったのは5年前。Thiはホステルの経営に携わっていて、「伝統文化の残るこのエリアを盛り上げたい」「地域経済を活性化させたい」などコミュニティへの想いが強くある人物です。二人が出会った時、Thiと坂尾はお互いのミッションや、地域への想いなどを聞き、意気投合したそうです。この時に、「いつか一緒にONIBUS COFFEEをやろう」と話していたことがこのバンコクプロジェクトのきっかけとなりました。Thiは「地域に根差すコーヒーショップを作る。そしてONIBUS COFFEE バンコク店を訪れる人が、その温かい雰囲気や会話を通してコミュニティの一部であると感じられるような空間を作りたい」という想いを持っています。ホステルを経営するThiならではの、人と人との繋がりやコミュニティを意識した視点だなと思いました。ONIBUSの「コーヒーで、街と暮らしを豊かにする」というビジョンは、バンコクでも変わりません。
ONIBUS COFFEE バンコク店メインメンバー紹介!
バンコク店を支えてくれているのは、マネジメントチームのThi(写真右から2番目)、Sanon(サノン:ホステルのファウンダー/写真右から3番目)、Hill(ヒル/写真右端)、そしてバリスタスタッフ3人の全部で6名のチームです。Hillは、6年前からバンコクで”As Is“というコーヒーショップを経営しています。Thiの弟と同級生という関係性もあり、プロジェクトに携わることになりました。コーヒーだけでなく製菓の知識も豊富で、バンコク店で提供している焼き菓子も彼が試作から担当してくれました。自分のお店も経営しながら、オープン前後の準備・メンテナンスなどにすぐ駆けつけてサポートしてくれたHill。どんな時もメンバーを支えてくれるパワフルな姿にはいつも元気をもらっていました!
次にバリスタ3人をご紹介します。
マネージャーKratai(カタイ)、シニアバリスタNew(ニュー)、そしてジュニアバリスタIdea(アイディア)です。マネージャーのKrataiは他のコーヒーショップでもマネージャーやトレーナーとしての経歴があります。日本文化が好きな彼女は、日本にも度々旅行で訪れたことがあるそうです。バンコクでのトレーニング直前にはONIBUS八雲店にも来てくれました。お客さまやメンバーと話しているときは笑顔が絶えず、でもコーヒーを作る時は人一倍真剣で質問もたくさんしてくれます。
Newはバリスタ歴7年で、タイのスペシャルティコーヒーショップなど様々なお店で働いた経験を持ちます。マシンの理解やスキルは高く、バリスタとして活躍してくれています。最初こそ慣れない環境に不安そうな顔をしていることも多かったですが、とにかく笑顔が最高な、いいキャラクターです。Ideaはファッションとコーヒーが大好き。バリスタ歴は浅いですが、トレーニングや初めてのことにもたくさん挑戦して上達も早かったです。クールに見えるけど、チームへの思いやりができるムードメーカーです。
この個性豊かな3人がバンコク店を盛り上げてくれます!
オープン・スキルアップに向けた猛特訓
プレオープンを4月8日に控えた中で、日本からONIBUSメンバーが到着したのは4月4日。翌5日に初めてメンバーと顔合わせしたときには、お互いにソワソワぎこちない感じもありました。しかし、限られたトレーニング期間の中で、最大限のスキルアップを目指さなければなりません。スタッフのバリスタとしての経験も様々で、「ONIBUSについて詳しく聞くのも初めて」というメンバーたちとのトレーニングは自分にとっても挑戦でした。それでも目前に迫ったオープンに向けてやることは盛りだくさん。
ONIBUS基準の味やレシピ、私たちが訪問しているコーヒー生産地や生産者について伝えたり、コーヒー抽出の練習、お客さまを想定したスムーズなオペレーション練習などなど…。言語の違いでお互いどこまで伝わったのか・理解できたのか不安なこともあったり、計画していたトレーニング内容を変更しないといけない場面もたくさんありました。
それでもみんな向上心をもって、より良い状態でオープンを迎えられるよう一緒に取り組んでくれて感謝の気持ちでいっぱいです。
ONIBUSスタイルのオペレーション
スキル面のトレーニングはもちろん、ONIBUSスタイルのオペレーショがバンコクのバリスタたちにとっては難しい挑戦でした。レジ、バリスタ、ドリップの3ポジションに分かれつつも、スムーズでスマートなパフォーマンスをするにはお互いに意識を向けての連携が必要となります。
「お客さまとのコミュニケーションも大切にしながら、チームでお客さまにコーヒーを届けること。」シンプルに見えて、これがなかなか難しい…。
国が違えばコミュニケーションの取り方、仕事の責任分担などに対して、考え方や価値観が日本とは異なる点もあります。それでも、お客さまに感動してもらえるサービスとコーヒーを届けるためにONIBUSが大切にしていることを対話しながら理解を深めてもらいました。
(ONIBUSオペレーションの裏側についてはぜひこちらも)
ひっそりと迎えたプレオープン
3日間のトレーニングを経て、ついにプレオープンを迎えました。
ここからは、トレーニングを通して学んだことをとにかく実践してブラッシュアップしていくのみです!プレオープンについて告知はしていませんでしたが、オーナーの知り合いを中心に来店が続き、お店は和やかな雰囲気になりました。ホステルの宿泊客も多く利用してくれて、ONIBUSが旅の起点になっている場面も見ることができました。
グランドオープン前日のカッピングイベントでは、コーヒーの味やクオリティのことはもちろん、サステナビリティやトレーサビリティについても紹介しました。産地への訪問や生産者との繋がりを大切することは私たちONIBUSにとって重要な使命だと感じているからです。参加者が真剣に耳を傾けてくれて、日本だけでなく海外の店舗でも発信できる場が増えているのを嬉しく感じます。
あっという間にグランドオープン
4月12日、ついにグランドオープン!
知り合いやコーヒー関係者はもちろん、地元の人も続々と来店してくれました。グランドオープンから週末にかけてはタイの新年ということもあって、海外から観光で来ている人もたくさんいました。中には「日本のONIBUS COFFEEにも行ったことあるよ!」とその時の写真やエピソードを話してくれるお客さまも。そんなお客さまをむかえるために、バンコクメンバーたちは大奮闘!ハンドドリップで浅煎りのシングルオリジンコーヒーを飲みたいという方も多く、レシピを思い出しながら黙々と淹れ続ける場面も。最初こそオーダーをこなすのに必死だったメンバーも、徐々にお客さまと笑顔で話す姿が増え、メンバー間でサポートしあったり楽しむ余裕も出てきました。
3日間のトレーニング、プレオープン、そしてグランドオープンを迎えたバンコクメンバー。
新しいことや調整・変更が常にある中で、真剣かつ楽しみながらコーヒーを作り、苦手なことにも向き合った期間。短い時間でしたが、各メンバー成長し自信をつけてくれました。経験も年齢も様々なメンバーでしたが、お互いの苦手や得意をカバーしあう姿が見れて一安心。それぞれの違いがあるからこそ、試行錯誤しながらいいチームが作れるんじゃないかなと改めて考えさせられました。
オープニングチームに参加して…
最初にバンコク出店の話を聞いた時は、「楽しそう!せっかくの機会なら自分も行ってみたい!」と好奇心で立候補しました。バンコクメンバーの「トレーニング」目的で2週間滞在しましたが、自分自身もまだまだな点がたくさん…。
言葉の壁があるメンバーに対して何を優先して伝えるべきか、ONIBUS COFFEEを楽しみに来てくれる人をどうやって迎えるか、普段と異なる環境かつ時間が限られた状況だからこそいつも以上に考えさせられました。プロジェクトに奮闘する坂尾や山田の姿はもちろん、ローカルコミュニティへの強い想いのあるマネジメントメンバーとの対話、地元の人との出会いなど、たくさんの刺激や学び・気づきのある期間でした。
次にバンコクメンバーに会うときは「自分も成長していないと!」とちょっと焦ったり、「みんな、どうしてるかな?」とすでに寂しさを感じています。
7月には、ONIBUS COFFEEの内装などでもお馴染みのCHALK BOYとのイベントを予定しています。
バンコク店がCHALK BOY率いるWHW!チームによって、いっそう素敵になるのが今から楽しみです!バンコク店ではタイ産のコーヒーを使ったオリジナルブレンドや限定のスイーツも用意しています。
夏休みの予定はどうしようかなー、と悩んでいる方はぜひタイに、そしてONIBUS COFFEEバンコク店に来てくれると嬉しいです!
Text by Hana Hachisuka