- スペシャルティコーヒー
超基礎!スペシャルティコーヒーの基本の"き" 〜美味しいコーヒーを淹れるコツ〜
皆様はどんな飲み方でコーヒーを楽しんでますか?
最近よく聞く”スペシャルティコーヒー”をお店でも家でも楽しめる機会がとても増えました。日本や海外の有名コーヒーショップのコーヒー豆もオンラインでフレッシュなものが購入できてすぐに届く時代。さらにはそれぞれのコーヒーショップのレシピなども公開されているうえ、ハンドドリップ、エアロプレス、フレンチプレス、マキネッタなどの従来の抽出方法のものだけでなく、新しい抽出器具もどんどん増えて楽しみ方も無限大。
実は美味しいコーヒーを淹れるためには、レシピの前にとても大切なコツや準備があるのをご存知ですか?ほんの少し手間をかけるだけで、美味しいコーヒーがさらに「グッ」と美味しく本格的なスペシャルティコーヒーを楽しめるようになるのです。
今回は美味しいコーヒーを淹れるための基本の”き”をご紹介します。是非試してみて下さいね。
1."スペシャルティコーヒー"の豆選び
Photo by Tyler Nix on Unsplash
美味しいスペシャルティコーヒーを淹れるために最も大切なものの1つが「豆の選び」です。スペシャルティコーヒーには、生産国や生産エリア・生産者・コーヒーが生育した標高・品種・フレーバーなどが記載されています。スペシャルティコーヒーでは、このコーヒー豆がどこでどのように生産されたかが明確にわかるようになっており、美味しさはもちろん、安心してコーヒーを楽しむことが出来るため、記載を見て豆を選んでみましょう。
生産国だけでなく、エリアや品種、標高なども記載。もちろん焙煎日も。
詳細な記載があるスペシャリティコーヒーの豆選びにおいてに必ずあり、私たちプロが重要視するポイントの1つとしてとても大切なのが「焙煎日」です。「焙煎直後のコーヒーがフレッシュで一番美味しい。」そう思っていませんか?実は、それ間違いなんです。コーヒーは植物の種子であり、生の状態から火を入れて加熱され、皆さんが楽しむコーヒー豆となります。焙煎された直後のコーヒー豆はガスが豆の中に多く含まれており、このガスが含まれることによって味わいがドライに感じてしまうのです。しかし、時間が経つことでコーヒー豆内部のガスが抜け、飲み頃を迎えます。このことをエージングと呼びますが、エージングの大まかな目安はあり、コーヒーロースターごとにベストな飲み頃があるので、店頭で購入される際はぜひ、「焙煎日」を確認して最高の状態の豆を選びましょう。もちろんONIBUS COFFEE各店舗で提供するコーヒーもそれぞれの適切なエージングを取って皆さんに提供しています。ちなみに、ONIBUS COFFEEのコーヒー豆は焙煎日から2週間程度経つとベストの飲み頃となります。
ONIBUSのフレッシュなコーヒー豆はこちらからチェック!
2.全てを計ってみよう
Photo by victor muñoz on Unsplash
「豆スプーンすり切り1杯」などでコーヒーを淹れたりしていませんか?これからは「重さ・時間」も計るようにしてみましょう。
色々なコーヒーのレシピを見ると、「コーヒー豆は何g・お湯は何cc・時間は何分で」など様々な数字が出てきますよね。これらは僕たちプロがお店でも実際に行っているとても大切なことであり、お菓子作りや料理で計量が大切にされているのと同様、コーヒーを抽出する際も「計測」を重要視しています。
お店で提供されているスペシャルティコーヒーの抽出はとてもロジカルに考えられていて、コーヒー豆とお湯の比率・濃度・湿度・気温など様々な数字を測って日々検証し、その豆にベストな抽出を行っています。自宅でコーヒーを淹れる際もぜひ、重さ・時間を計ってみてください。全てを計ることで、スペシャルティコーヒーの味を自分好みに調整することができるようになりますよ!
同じ画面で時間と重さが同時に測れるコーヒーの専門的なスケールHARIO V60ドリップスケールがあればベストですが、家にあるキッチン用の量りと、携帯のタイマーを使えば同様のことは簡単に出来ます。色々な豆の量や抽出時間などを試してみて、ぜひ自分好みの味を探ってみてください。
こちらがHARIO V60ドリップスケール。左側に時間、右側にg(グラム)が計れる優れもの。
色々なお店のレシピを試してみたりすることで、コーヒーを淹れるのがどんどん楽しくなりますよ!
3.グラインダーを選ぼう
Photo by Coffee Geek on Unsplash
さて豆も用意して、計るものも用意したらさあコーヒーを淹れよう!と思ったら豆を挽かないといけませんね。次は、コーヒー豆を挽くグラインダーを選びましょう。実は、グラインダーで味が決まるといっても過言ではないくらいグラインダー選びは、美味しいスペシャルティコーヒーにとって大切な要素のひとつです。なぜならば、挽いたコーヒー豆の粒度の均一さによって味わいが大きく変わってしまうからです。
グラインダー選びに大切なことは「目盛りがある」ことです。さきほど、計測の大切さをお伝えしましたが、グラインダーでも同様に数字として豆を捉えることがとても重要になってきます。グラインダーも種類がたくさんあってどれを選んでいいかわからないなんて方のために、私のおススメのグラインダーも少しご紹介します。
・ハンドミル
手動式のもので、手でノズルを回して豆を挽くタイプです。安価なものも多く手に入れやすいかと思います。アウトドアなどにも便利で、場所も取りません。とりあえず家で挽いてみたい方には手に入れやすく、基本的な性能が付いているHARIO コーヒーミルセラミックスリムがおすすめです。
・電動ミル
電動ミルは、目盛りをセットし、豆を入れてボタン一つで簡単に豆を挽くことができるタイプです。私のおススメはwilfa svart aromaです。目盛りも細かく設定でき、ドリップコーヒーだけでなくエスプレッソやエアロプレスの挽き目も設定されているのがユニークな点です。箱型で置きやすくデザインも秀逸なので特におすすめな一台です。
4.わざわざ「水」を用意してみよう
Photo by manu schwendener on Unsplash
ここでいきなり質問です。
コーヒー1杯の中にコーヒーの成分は何%含まれていると思いますか?
実は1%程度つまり99%が水なんです。衝撃ですよね。水はコーヒーの味を決めるとても大きな要因の一つなのです。普段は水道水や浄水器の水を使ってコーヒーを淹れている方も、一度に思いきってミネラルウォーターで試してみて下さい。これだけで変わります。
誰もが一度は見たことがあるミネラルウォーター南アルプスの天然水
コーヒー業界にもいくつか競技大会があり、ハンドドリップやエアロプレスなどのフィルターコーヒーでの味わいを競う競技があります。その大会では競技者が自分で用意したコーヒー豆に合わせてミネラル成分を独自に配合・調整した水、つまり「カスタムウォーター」を持ち込んで勝負に臨みます。(かなりオタッキーですよね。)そのくらい味の変化に関わってくるのです。
さすがに「ミネラル成分を独自に配合したカスタムウォーターを用意してください!」とは、言いませんが、皆さんに使ってみて欲しい水は軟水です。軟水は味が分かりやすく、コーヒーの持つ本来の酸味や甘さをバランスよく抽出することができます。安価で手に入りやすく、ブレることがないため特に日本の軟水のミネラルウォーターがおすすめです。少し攻めてみたい方は海外の軟水のミネラルウォーターを試して、その差なども楽しんでみても面白いと思いますよ。
最後に
いくつか皆さんに紹介させて頂きましたが、どれかもう実践していたり、目から鱗のような新しい発見はありましたか?今回ご紹介したものは、どれも私たちONIBUS COFFEEがスペシャルティコーヒーを美味しく楽しむためにとても大切にしているものです。
インターネットで検索すれば、日本だけでなく海外も含めて非常に多くのレシピがを見つけることができます。今回お伝えしたコツがあればさらに情報を吸収して、美味しいスペシャルティコーヒーが淹れられるはずです!
スペシャルティコーヒーはコーヒーの持つ本来の味わいと生産国ごとの個性を楽しめるカルチャーです。ONIBUS COFFEEで焙煎されたスペシャルティコーヒーも生産国の個性を最大限に活した豆がたくさんあるので、ぜひ一度、ONIBUS COFFEEの豆を味わってみて下さい。
さあ、スペシャルティコーヒーを楽しんでいきましょう!