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那須店に焙煎機が設置されました!〜郊外ロースター稼働への第一歩〜
去る10月、ついに那須店に焙煎機が設置されましたー!今回は設置当日の様子と、焙煎機についてお知らせします。
『焙煎機』が設置されるまで
まずは当日の様子。早朝都内を出発し、那須店に着いて一番最初に目に入った光景です。
なんかどえらい物体が横たわってますが、これは焙煎中に出るチャフを集める”サイクロン”というものです。
そしてこれ。まだ台車に乗った状態の新しい焙煎機とその奥で煙突の取り付け工事を行なっている職人さん。
煙突工事を終え、煙突の経路に取り付けるサイクロンを運んでる図。結構大きいのわかります?
ここからいよいよ焙煎機、サイクロン、煙突と繋いで行きます。
そして、ついに焙煎機の設置が完了しました!!
DIEDRICH IR-12
写真を見て、「おっ、これは!?」っと気づいた方もいるかもしれませんね。そう、実は八雲店で現在メイン稼働している焙煎機と同型モデルを導入しました。「えっ、同じ焙煎機?!代わり映えしね〜、、」と思ってる人もいるかもしれません(汗)。
でもオニバス的焙煎理論を体現するためには、このマシンじゃなきゃダメなんです。
足すことも引くこともなく、クリーンで、素材本来の味を最大限引き出す焙煎、それにはこのマシンが最適解なんです。その辺の話はまたの機会に。(焙煎の話はこちらをご覧ください)
とはいえ新型は既存の型と若干の仕様変更がありました。
(ここからはオタクの話です)
こちらは八雲店にある既存の焙煎機裏の写真です。
そしてこれ、那須店に設置した新しい焙煎機裏の写真です。
新しい焙煎機の裏側、めっちゃシンプルになってますよね!
そしてこれを見てピンと来る方はやばいと思うのですが、実はドラムやブロワーモーターの「インバーター」が新しい焙煎機には無いんです!
(へぇ〜、、、)
ですよね。
「インバーター」はモーターの回転数を調整するためのものなんですが、これがあることで電気回路的にはメチャクチャ複雑になり、メンテナンスが超大変だったんです。八雲店で使用している焙煎機裏の写真で見ても色んな電線がありますよね。
もちろん回転数が可変であることは焙煎プロファイルの多様性にもつながりますが、回転数の調整を行わずともプロファイルの調整は行えるので、特段問題は無いのです。
それと、ガス圧が変わりました!
(へぇ〜、、、)
ですよね!気にせず続けます!
これについては写真ではどうにも伝えることが出来ません、、。
要は都市ガスかプロパンガスかでその圧力が違ってきます。そうすると当然火力が異なってきます。ガス圧メーターの振れ方も変わってくるのです。つまり、八雲店で使っている焙煎プロファイルは那須店には当てはまらないということです。
もっと突っ込んで説明すると、焙煎機には各所に温度計が仕込まれていて、その温度をクロップスターという焙煎ソフトに取り込み、温度変化をグラフで可視化しながら焙煎を行なっているのですが、新しい焙煎機に使用されている温度計の感度や、仕込まれている場所など、これまで八雲で使用してきた焙煎機とは全く異なるので、同じDIEDRICH IR-12といえど、もはや全くの別物なのです。
当然、焙煎中の温度上昇のカーブはこれまでのプロファイルとは異なるので、1からプロファイルを築き上げなきゃならんのです。
というオタクの話でした。
さいごに
とりあえず、今後は那須店でも焙煎を開始していきます!12月中に新しい焙煎機にあったローストプロファイルを構築し、早ければ年内に焙煎を始めるかもしれません。
那須店オリジナルローストの限定豆なんてやっちゃうかもね!
Text by Yohei Kimura