ONIBUS COFFEE Taipei 〜Connection With Coffee〜

4月12日にONIBUS COFFEE初の海外店舗がタイ・バンコクにオープンし、そのわずか2週間後の4月29日、ONIBUS COFFEE Taipeiがオープンしました。オープン前のプロジェクトに参加したロースター所属の真栄城が、現地で感じたことを綴ります!
ONIBUS COFFEE Taipeiのロケーション
ONIBUS COFFEE 台北店は、台湾の新しいショッピングモール「NOKE忠泰楽生活」の中にあります。このショッピングモールのある中山エリアには、観覧車や夜市など観光スポットも多くあります。ヒッピーなカルチャーとポップなカルチャーを併せ持つ、地元の若い世代に人気のある場所です。「NOKE忠泰楽生活」以外にも、ショッピングモールが連なるように建っていますが、どのモールの中にも日本発のお店が複数あり、台湾での日本ブランドの人気が窺い知れました。実際、ONIBUS COFFEEの入っている「NOKE忠泰楽生活」にも、蔦屋書店やWIRED CAFEなど日本ブランドのお店もいくつか入っていました。
到着からあっという間にグランドオープン
台北に到着!
4月23日のお昼に台湾に到着し、早速ONIBUS COFFEE Taipeiの入るモールに向かいました。オープン直前で、モール内はどこのお店も最後の準備に取り掛かっていました。ONIBUS COFFEE Taipeiは、モールの1階にあります。店内は、天井が高く開放的で、シンプルなデザインながらも木を基調にした温かみのある空間です。店内の一角には、いつもお世話になっている「Chalk Boy」率いる手描き結社”WHW!(What a Hand-Written World!)”が描いてくれた、台北店のメインビジュアル「Connection With Coffee」のペイントもあり、お店のアイコニックなスペースとなっていました。WHW!は、ONIBUS COFFEE全店舗のサインやロゴなどペイントをしてくださっているのですが、今回、私も初めてペインティングの場に立ち会うことができました。彼らが入口や壁にロゴを書いていくと、お店に命が吹き込まれていくようでした。

先にも述べたとおり、到着したのが4月23日、そしてプレスに向けたプレオープンは4月26日と、集中的にトレーニングができる日数は3日しかありません。実は、現地スタッフのエイリアンとティンの2名は、オープンに先んじて今年2月に東京の店舗で2週間にわたる研修を行っていました。2人とは2ヶ月ぶりの再会でしたが、その他の5名のスタッフとは初対面だったためお互い少し緊張した印象。言葉も上手く通じず、コミュニケーションをとることが一番大変でした。私はコーヒーショップではお店の雰囲気がとても大事だと思っています。その雰囲気を作り上げる上で欠かせないコミュニケーションをとることに苦労を感じたのはとてもショッキングで、この先のことを考えると大きな不安が残ったのが初日の正直な感想でした。
現地スタッフとトレーニング開始!
到着して次の日からトレーニングを開始。「コーヒーで、街と暮らしを豊かにする」というONIBUS COFFEEが大切にしているビジョンを国境を越えても体現できるように、スキルやホスピタリティマインドを身につけるトレーニングプランを考えて臨みました。しかし、オープン直前の日々には予想外のイベントも多くあり、なかなか思うようにトレーニングは進まず、不安が募っていくばかり、、、ONIBUS基準の味のすり合わせやオペレーションの構築などやりたいことはたくさんあったものの、予定の半分も遂行できず、不安を拭えないままプレオープンを迎えました。
ゲストを迎えてのプレオープン!
プレオープンは3日間行われ、モールやショップの招待客や、メディア取材で賑わいました。その間にも、グランドオープンに向けての準備は同時進行します。スタッフ同士でのチームワークや、ドリンクのクオリティなどの課題がいくつか見つかりました。特に一番最初にお客さまを迎えるレジ周辺は、モール特有の複雑なシステムに機械の不具合も重なるというトラブルも。そんな慌ただしい中でも、現地スタッフは一人一人がイメージトレーニングやロールプレイを重ね、課題克服に一生懸命取り組んでいました。チームワークを築くためには、気持ちを伝え合うことが大事だと考えています。プレオープンの3日間の夜には、スタッフ全員が集まり、その時の心境と意気込みをシェアする時間を作りました。その時に現地マネージャーのエイリアンから、「笑顔をわれず、楽しんでいこう!」とみんなに向けてメッセージがあり、スタッフ一人一人の思いが一つになったように感じました。
満を持してのグランドオープン!
オープンは11時でしたが、朝私たちがお店に着くとすでに一人並んでいる方がいました。聞くと、なんと午前8時くらいから並んでくれていたそう!その後も列はみるみる伸びていき、オープン直前には、日本でも見たことないような長さの列になっていました。
ONIBUS COFFEE台湾初上陸を心待ちにした多くのお客さまの姿に我々スタッフも興奮し、スタッフ全員の士気も最高潮に達していました。実は、前日にホットウォーターサーバーが故障してしまうというトラブルが発生。そのままオープンを迎えるしかないかと思われたところ、グランドオープンでお客さんが外に並んでいる中、修理の方が到着。オープン時刻の数分前にサクッと機械の不具合を直してくれ、どうにか万全の状態でグランドオープンを迎えることができました。仕事を終えてサラッと立ち去る修理技師には痺れました。あのかっこいい後ろ姿を忘れることはないでしょう!
さて、こうしてなんとか無事にグランドオープンを迎え、日本では経験したことのない数のドリンクを作り、日々の疲れも忘れるほどの気持ちの高揚と、楽しさを感じていました。現地スタッフもとにかく一生懸命で目の前の状況に精一杯に取り組み、この特別な1日を楽しんでいたようでした。並んでくれたお客さまの中には「日本のお店にも行ったことあるよ!」と言って写真を見せてくれる方もいて、私達ONIBUS COFFEEがやってきたことが、違う国でも受け入れられたことに感動しました。実践を重ねていくうちに、コミュニケーション面のもどかしさや、スタッフのスキルなどオープン前に感じていた不安も徐々になくなっていき、日に日に良い営業になっていったと思います。
怒涛のグランドオープンを経て

今回、オープンスタッフとして現地に赴き、様々なことを経験しました。違う国のスタッフのトレーニングは、言語の違いや、文化の違いなどの様々な要因で想像を超えるほど難しく、心が折れそうになる瞬間も度々ありました。しかし、チームが出来上がっていく過程に携わり、現地スタッフの成長をサポートすることができ、個人的には大きな達成感を感じました。私はコーヒー業界に身を置くようになり6年ほど経ちますが、今回経験した達成感や、充実感、やりがいなどは過去にないほど大きく、この仕事について良かったと感じました。
さいごに

皆さんもぜひ機会があればONIBUS COFFEE Taipeiに足を運んでみてください!
現地スタッフのホスピタリティ溢れる接客と情熱に溢れたコーヒーをぜひお楽しみください!
Text by Ken Maeshiro