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【不定期配信】ロースターだより〜コロナ禍での買付事情〜

ロースター

こんにちは、急に始まるロースターだよりです。

今日は現在取り扱い中のシングルオリジンから、販売に至る裏話と、コロナ禍での買い付け事情をつらつらと。あまり知られることのない、ロースターならではのちょっとしたエピソードをご紹介します。

何へぇ獲得出来るかな?

1. RWANDA & HONDURAS

カッピングテーブル

ルワンダとホンジュラスは、平時なら毎年現地に買い付けに行く国なのですが、今年もコロナの影響により渡航を断念。そこで、現地のエクスポーターから30種類程度のサンプルを日本に送ってもらい、こちらでサンプル焙煎&カッピング(テイスティング)をして選定しています。

ここでポイントとなるのが、”日本でカッピングをしている”ということ。それがなぜポイントなのかというと、、、

水とグラインダーが違う 

現地に買い付けに行った場合は、当然カッピングのために現地のグラインダーで豆を挽き、現地の水で抽出します。そこで出されるコーヒーをテイスティングし、買い付ける豆を選定していくのですが、これの何がポイントかというと、 、、 

まず水。これ本当に重要。

日本国内だけでも地域によって水質が異なり、その水に溶け出すコーヒーの成分はずいぶん違うものです。当然、抽出されたコーヒーの味わいは全然違います。ONIBUS各店舗でも、都内の限られたエリアながらお店によって水質が異なるので、同じ豆でも表現される味が変わってきます。うちの場合、アフリカ系はアバウトライフがある渋谷の水と相性が良かったり。

次に、グラインダーが店舗で使用しているものと違うこと。

当然ですが、グラインダーが違えば抽出されるコーヒーの味わいも変わってきます。同じメーカーのグラインダーであっても、挽き目や、マシンの個体差、刃の劣化具合によって出てくる味が違ってきます。異なるメーカーのグラインダーならなおさら。

こんな感じで、買い付けを現地で行う際には「その豆が日本の環境で抽出した場合にどういう表情になるか」を想像しながらやるんです。とはいえ、現地で美味しいものは日本でも美味しいというのが大体のセオリーです。カッピングテーブル

さて、コロナ禍により渡航を断念しつつけて約2年、ほとんどのシングルオリジンはここ日本で買い付けを行っています。この場合、実は産地で選定するより良いこともあるんです。

そう!焙煎を行う八雲店で選定作業をするので、「水」と「グラインダー」という、コーヒーの味に大きく関わる環境が普段と同じなのです。つまり、産地ではチェックしきれないような繊細なニュアンスまで緻密に、かつギャップの少ない選定ができます。そして何より、超落ち着いてフラットに買い付けが出来るんです。

実は産地で買い付けを行うとき、色々大変なんです。そもそもコーヒー原産国のほとんどは飛行機で何時間もかけて行くような海外ですし、産地なんてどこも大概街から遠く、山道を車で5時間以上移動なんてザラですし、体調が万全でいられるのなんてまぁ稀なんです(個人差あり)。もっというと、コーヒー農園を目前にしてテンション爆上がり、生産者を目前にして超緊張、、そんな状況で落ち着いてテイスティングができているかと言われると、、、(個人差あり)。

とまあ、ここ日本で買い付けを行う場合、実はかなり高精度の選定を行なっていると言うことができます。産地に行ってないからと言ってクオリティが落ちるなんてことは微塵もないのでご安心を! 

そんなルワンダとホンジュラスは下記。

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ルワンダ ミビリマ

RWANDA / Mbilima Lot3004

Location : Gakenke

Varietal : Bourbon

Process : Fully Washed

Altitude : 1,800-2,100m

Flavour Note : Mandarin orange, Orangepeel, Raisin, Syrupy

ルワンダ北部ガケンケ地区に位置するミビリマウォッシングステーションは、標高の高い険しいエリアにあります。生産されるコーヒーは徹底した管理の元、オーガニック国際認証を受けた農園にて栽培されています。

オーガニックの国際認証はFTO(Fair Trade Organic)、RA(Rain Forest Alliance)など複数取得しています。 このウォッシングステーションを管理するエクスポーターRWASHOSCCO(ルワショスコ)は、コーヒーのクオリティだけでなく、 女性の労働環境改善など社会的な問題にも取り組んでいます。

“3004”は4/30に収穫されたコーヒーのデイロットを表しています。

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ホンジュラス マウリシオティノコ

HONDURAS La leona / Mauricio Tinoco

Farm : La Leona 

Producer : Mauricio Tinoco

Location : Santa Barbara

Varietal : Pacamara

Process : Fully Washed  

Altitude : 1,600m Papaya, Red apple, Orange, Nectarine, Long sweet aftertaste

生産者のマウリシオ氏は、カップオブエクセレンスの常連農園であるピノデオロを運営するエドガルド氏の息子で、 父と共に品質管理を行い、常に高い品質を保っています。

今回取り扱うパカマラ種は、高温度帯ではトロピカルフルーツや柑橘の明るい果実味を感じさせ、 温度が下がるにつれグレープやマスカットを、さらに糖度の高まりと広がりを感じさせる様々なフレーバーを内包した 素晴らしいコーヒーです。

こちらは終売間近です。次のホンジュラスもお楽しみに!

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2. EL SALVADOR

オニバスロゴ入りサルバドルの麻袋

これは少し特殊。そもそもオニバスコーヒーでエルサルバドルを取り扱うのは5か6年ぶり。別に嫌いとかそんな理由ではないですよ。

実は、エルサルバドルは数年前にサビ病というコーヒーにとって天敵の病気が蔓延し、その収穫量は激減。 その間も日本に輸入されてはいましたが、その量は少なく、巷のコーヒー屋さんでの取り扱いも減っていました (この辺は個人調べなので誤ってたらごめんなさい)。

そんなエルサルバドルですが、スペシャルティコーヒーの品質は他の産地に負けず劣らず素晴らしいものばかり。中でもパカマラ(*)という品種はエルサルバドルが発祥で、他の産地で収穫されるパカマラとは一線を画す素晴らしさ。エルサルバドルの土壌と相性バッチリなのでしょう、きっと。ちなみに、現在取り扱っている豆の品種はブルボンです。パカマラじゃないんかいと自分も言いたい。 

(*パカマラ種はエルサルバドル発祥の品種で、矮性の品種「パカス」と、大型の品種「マラゴジッペ」を交配して作られた品種です。)

今回数年振りに取り扱いに至った経緯。それはエルサルバドル大使直々にそのコーヒーの魅力をプレゼンしていただいたことにあります。

サルバドル大使のプレゼンテーション

「エルサルバドルにおいてコーヒーは主要輸出品目だし、キャラクターもバッチリだし」ってことで エルサルバドル政府がPRを行ない、ONIBUS COFFEEに声をかけていただいた。

それが最初のきっかけでした。ちょっと驚いたのが、うちみたいなマイクロロースターに、大使をはじめ現地スタッフがわざわざ足を運んでくださり、 直接プレゼンをしてくれたこと。グラスルーツを大切にしている様子にとても感銘を受け、その考え方に共感しました。

その後、テイスティングに用意していただいた豆の中から生産者を紹介してもらい、 後は生産者と直接コミュニケーションを取りながら、なんとか日本まで豆を持ってくることに成功。そこに至るまでには、言葉の壁、時差、お国柄などなど、いろんなことがありました。もちろん日本の輸入業者さんにも協力を得ながら買い付けているので、個人輸入でなないっすよ。

生豆を入れる麻袋にオニバスのロゴも入れてもらえたし、とにかく輸入できてよかった!

本当は、現在取り扱いしてるロットとは別のパカマラ豆も一緒に輸入する予定だったんですが今回は諸事情で断念、、、。

全く初めましての相手と顔の見えないまま連絡を取り合う難しさったら、、、直接交渉する難しさや、輸入業者の偉大さ、勉強になりました。

そんな裏話満載なエルサルバドルの豆情報は下記。

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ホンジュラス サンタマルタ

EL SALVADOR Santa Marta

Location:Del Matazano,Santa Ana

Varietal :Bourbon

Process :Fully Washed

Altitude :1,200m Roasted Almond, Orange, Baked Apple, Well Balanced

サンタマルタ農園はサンタ・アナ県タブロン・デル・マタザノに位置しています。

60ヘクタールの農地にブルボンをはじめ、様々な品種を栽培しています。

レインフォレストアライアンスや有機JAS認証を取得しサスティナブルな生産環境を推進しています。

地域のコミュティへ支援活動の一環として近隣の小学校や診療所への援助や定期的な医療支援を行っています。

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以上、不定期配信ロースターだよりでした。

text by Kimura Yohei