第2回ルワンダコーヒーチャレンジ コンペティション結果&御礼!
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2022年から、ONIBUS COFFEEはルワンダでコーヒー生産を土づくりからサポートする「ソイルプロジェクト」に取り組んでいます。その活動資金の調達と、ルワンダコーヒーの素晴らしさを分かち合うことを目的に「ルワンダコーヒーチャレンジ」を企画しました。前年に引き続き、第2回目となる今回もたくさんの注目とご賛同をいただいたルワンダコーヒーチャレンジについて、運営スタッフが報告します。
ルワンダコーヒーチャレンジとは
①国内ロースターによるローストコンペティションと②コンペティションカッピング会&グッズ販売の2つの企画によって成り立っています。ロースター、一般のコーヒー愛好家、またはその間にいるさまざまな人々が「素晴らしいコーヒーを作ってくれる生産者のため、これからも美味しいコーヒーがある未来のために」という想いを一つに、垣根を超えて参加できる取り組みで、今年が2回目の開催です。
2024年の春に開催した第1回大会ではルワンダコーヒーチャレンジを通じて約30万円が集まり、一緒にソイルプロジェクトに取り組むルワンダのDukunde Kawa Musasa農協に活動資金として寄付をすることができました。
▶︎第1回の収支報告はこちら
第2回ルワンダコーヒーチャレンジ
①ローストコンペティション
◾️想いがこもったたくさんのエントリー
初回は10社で開催したコンペティションですが、「私たちも参加したい」というロースターの反響を受け、第2回の今回は20社に拡大しました。最終的に集まったエントリーはなんと54社。「消費国でコーヒーを仕事にする身として、生産国のために何かできることがしたい」というロースターの皆さんの想いをうかがい知ることができました。今回は、シードと抽選によって20枠に絞り込みましたが、この輪を拡げていくために、まだまだできることはありそうです。
◾️課題はもちろんソイルプロジェクトロットから
20社に焙煎してもらったのは「Ruli 1704 SOIL PROJECT Lot」です。Dukunde Kawa Musasa農協が所有する3基のコーヒーウォッシングステーション(精製所)の内の一つであるルリコーヒーウォッシングステーションに2024年の4月17日に持ち込まれたコーヒーチェリーを意味します。そして、ソイルプロジェクトのコーヒー堆肥を使ったチェリーをロット分けした初のロットの一つです。
◾️焙煎チャンスは3回
参加ロースターには、それぞれ使っている焙煎機のサイズに合わせて焙煎3回分の豆を購入してもらいました。この3回のチャンスの中から特に良いものを審査用として提出してもらいます。1回目で生豆の状態を探り、2回目、3回目でアプローチを変えていったり、審査期間のエイジング(焙煎してからの日数)を考慮して焙煎日を調整したり、ハンドピックを念入りにしたり、参加ロースターは上位を目指して、焙煎と素材に向き合ってくれました。
◾️審査について
コンペティションの審査員を務めたのは、前回大会で上位入賞を果たした、COFFEE COUNTY、aoma coffee、YARD、WEEKENDERS COFFEE、そして主催者ONIBUS代表の坂尾の5名です。カッピング方式で、カップ・オブ・エクセレンス(CoE)という国際品評会で使われるスコアシートを元にしたスコアリングと、1位から20位までの順位付けで審査を行ってもらいました。
一般的なコンペティションでは、審査員がひとつの会場に集まって審査することが多いですが、ルワンダコーヒーチャレンジでは、それぞれの店で審査してもらっています。これにより、水質、使うグラインダーと粉の粒度、カッピングボウルの種類など環境の違いが生じます。しかし、参加ロースターも全国さまざまな場所からなので、この方法の方がフェアだと思っています。
◾️結果発表!
そして結果はこの通り!詳しいスコアも初公開です!!どうぞ画面を拡大してご覧ください。
優勝は京都のWEEKENDERS COFFEE。断トツでした。WEEKENDERS COFFEEの金子さんは、焙煎をした直後にエチオピア買付出張、帰国直後に審査というタイトなスケジュールで挑んでくださいました。エチオピアにもコンペティション用に焙煎した豆を持って行き、エチオピアと京都をオンラインで繋いで同時にカッピングし、提出ロットを決めたとのこと。ルワンダコーヒーチャレンジにかける意気込みが伝わってきてとても嬉しかったです。今回の優勝もとても喜んでくださいました。
2位は大阪のYARD。昨年も4位と素晴らしい成績でしたが、その中で見えた課題をクリアするため、妥協せずにさまざまな焙煎を試し、振り返り、素材のポテンシャルに向き合ってきた成果が、今回の準優勝という結果になりました。真摯な姿が印象的です。
3位は神奈川のてらす珈琲。今回の結果を受け、もっとも注目されたロースターではないでしょうか。焙煎士の妹尾さんにとってルワンダは好きな生産国の一つとのこと。浅煎りから極深煎りまで幅広く焙煎しているコーヒー専門店の焙煎士として多くの引き出しがある中、絶妙なポイントでルワンダコーヒーの美味しさを表現してくれました。
4位以降はもちろん、上位10社に入らなかったコーヒーも素晴らしいコーヒーがあり、ロースターの皆さんがそれぞれ美味しさを追求していたことがわかります。ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました!
期待に応えられるよう、大会ルールもブラッシュアップしていきますので、来年以降もお楽しみに。
②パブリックカッピング&コンペティションセット販売
コンペティション後、上位10社のコーヒー豆を集めて行ったのが、パブリックカッピングと飲み比べできるコンペティションセットの販売です。
パブリックカッピング
ONIBUS COFFEE八雲店(東京)、ONIBUS COFFEE那須店(栃木)・そして優勝したWEEKENDERS COFFEE(京都)の3ヶ所でカッピング会を開催。コーヒーを仕事にしている人、これから仕事にしたい人、好きなコーヒーをもっと楽しみたいという人など、合計50名を超える方にお越しいただきました。ソイルプロジェクトのことにも耳を傾けていただき、素晴らしいルワンダコーヒーを分かち合う時間になりました。
コンペティションセット
コンペティション入賞10社の豆が30gずつ入ったコンペティションセットをONIBUS COFFEEオンラインショップと各店舗店頭で数量限定販売してます。2/24現在、もう少しだけありますので、この記事を読んで気になった方はぜひお求めください!
プロジェクトに役立てます
ソイルプロジェクトは、皆さんの協力によって成り立っています。ルワンダコーヒーチャレンジで、参加ロースターのみなさんにはコーヒー豆を無償で提供いただきました。そしてみなさんからいただいたカッピング会の参加費と、コンペティションセットの収益をソイルプロジェクトの活動資金にさせていただきます。ソイルプロジェクト&ルワンダコーヒーチャレンジに興味を寄せてくれた方々、携わってくれた方々、ご参加いただいた方々に心より感謝申し上げます。
今回テーマにしたルリ1704以外にも、ミビリマ(Mbilima)、ンカラ(Nkara)ウォッシングステーションからもソイルプロジェクトロットが完成し、ONIBUS以外の国内のロースターでも取り扱っていただいています。見かけたら注目してみてくださいね。そして、これからのソイルプロジェクトもご期待ください!
text by Mai Yamada