コロンビア / フェルネイ クルス

フェルネイ・クルスさんとジェニー・ラモスさんのダイナミックなご夫婦は、1999年設立のエル・プラド（3ヘクタール）と2011年設立のラ・エスペランサ（2ヘクタール）という2 つのコーヒー農園を経営しています。ウイラ州タルキ県リカブリサの集落に位置する両農園は、標高 1,800〜1,950メートルの高地にあります。

彼らは、他にも3ヘクタールの森林保護区と8ヘクタールの牧草地を所有しています。

彼らの農園では、カツーラ種とコロンビア種を栽培しています。 エル・プラドとラ・エスペランサは別々の農園ですが、隣同士に位置し、まるで一つの農園のようにシームレスに管理されています。この統一された管理方法によって一貫した品質管理を維持することができ、常にトップレベルのコーヒークオリティを保っています。

水洗工程は農園の「ラ・クンブレ（山頂）」と 呼ばれる高い場所で行われます。熟したチェリーを水槽に浮かべ、チェリーの状態で約12時間置き、その後32時間のドライ発酵が行われます。彼らの工程での特徴は、ウェット状態で浸漬する際に手作業でパーチメントを選別していることです。「この状態の方が色落ちした豆を発見して取り除くのが容易だから」というのが理由とのこと。その後、日陰の高床式ベッドで15日間の乾燥段階を経て、太陽熱乾燥機に移され、15〜30 日間乾燥されます。乾燥工程は、気候がコーヒーの乾燥に適している標高1,400メートルに位置するリカブリサ村で行われています。フェルネイさんはコーヒー生産において、この乾燥工程の重要性を感じ、2020年に乾燥設備の拡張・改良を行い、コーヒー全体の品質向上を実現しました。

収穫期には、濡れたパーチメントを農園から家まで馬でコーヒーを運ぶそうです（1回で約125キロを運ぶそう）。人里から離れた場所にあり、徒歩か馬でしかアクセスできないため、ピッカーへの報酬を高くする必要があり、物流をより複雑にしているそうです。農園と家の間のこの過酷な繰り返しの旅は、彼らのコーヒーに対するあくなき追求の証である、と感じます。

フィンカ・エル・プラドの歴史を語る上で外せないのが、フェルネイさんが3代目のコーヒー生産者である父親から受け継いだ「コムン（ティピカ）」と「カツーラ」の栽培であるといえます。約40年前に植えられたコーヒーの一部は、フェルネイさんの管理のもとで今も繁栄し続けています。フェルネイさんとジェニーさんは、コーヒービジネスをさらに成長させたい、彼らの農園を拡大し、投資を続けたいと言います。2人は、新しい品種を探求し、乾燥設備を充実させる計画もしているとのこと。2014年からFFTコロンビアとのパートナーシップを持ち、フェルネイさんとジェニーさんの目覚ましい旅路の支えとなり、特にコロンビアのタルキ地域におけるコーヒー農業の世界に大きく貢献しています。
（参考：トレーダー資料）

※写真は、フェルネイさんとパートナーシップを持つコロンビアのサプライヤーFair Field Trading（F.F.T.）です

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コロンビアコーヒー買付レポート　 〜生産者と消費者をつなぐ “フェアプレー”〜